ヘンデル作曲「セメレ」はオラトリオ?オペラ?

 
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こんにちは。ソプラノ歌手みやこです。

イギリスに12年住んだ都にとって、
ヘンデルはとても身近な作曲家です。
ドイツ生まれの作曲家なのに、イギリスに帰化したヘンデルは、
イギリスの作曲家であり、イギリスの誇り。

イギリス人のヘンデル好きぶりは大変なものです。

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ヘンデル作曲「セメレ」について

そのヘンデルの作品「セメレ」。
英語で書かれ、“オラトリオ”とされている。

が。。。

この「セメレ」、どこからどう見ても’オペラ’である。

編成から、ストーリーからテーマから、
宗教音楽である’オラトリオ’からはかけ離れている。
実際、私は2回ほど「セメレ」を劇場で見たが、

どちらもオペラ形式(衣装をつけ、演技をしながら歌う。)をとっていた。

ではなぜ ’オラトリオ’ 「セメレ」なのか?

ここで私はモーツァルトを描いた映画
「アマデウス」のある場面を思い出していた。

皇帝に、モーツァルトが自分の(また聴衆の)母国語である、
ドイツ語でオペラを書いてみたい、と掛け合い、
「オペラはイタリア語と決まっている」
などと言われてもめている場面。ヘンデルが生きたのは1685~1759年。
モーツアルトは1756~1791年。当然ヘンデルの時代のほうが、
イタリア・ローマが音楽の本拠地と言う風潮は強かったに違いない。

そこへもってヨーロッパでは当時ど田舎だったイギリスで、
ましてや英語で書かれたものをオペラと呼んでなるものか・・・
と、言う事でオラトリオになったのかな?
などと勝手な想像をしてみたが、
待てよ、だからってオラトリオって言うのも変だなと思い、
調べてみたらこう言うことらしい。

ヘンデルは明らかに、この作品を「オペラ」として書いた。
しかし作曲の後、受難節(荒野のキリストを記念して断食や懺悔をする)
の祭典における楽曲が必要だったため、
ヘンデル自身が報酬を得たいがために、「オラトリオ」として演奏した

と言うのだ!

ちなみに「セメレ」はギリシャ神話からのもので、
天上の世界の神ゼウスが恋したセメレという人間の女性が
自分も天上の者になろうとたくらんで、結果的にゼウスの怒りをかい、
雷に打たれて死んでしまう話。

非常に人間くさいもので、
「淫らなオペラ」と言う異名まで付いている作品だ。

(だからオペラじゃないってば🤣)

これを「オラトリオのマナーで」
と言う説明つきで受難節という、宗教上最も節制しないといけない時にに演奏してしまうヘンデルが、私はとても好きだ、と思った😜

当然この作品、ロンドン初演でうまく行かず4回公演で打ち切り。
観客のお怒りを受け、オペラファンのためにイタリア語のアリアを追加、

敬虔な信者のためにセクシーな表現などを削除したとか・・・
それもちょっと違う気がするが・・・
やっぱり結構、ヘンデルが好き、である。

結論

「セメレ」はヘンデル作曲のオペラである!!😆

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最後までお読みいただき、ありがとうございました♪