暗譜ができない!?暗譜って必要!?暗譜のメリット5つ、コツ5つを知って、パフォーマンス能力を上げよう!

 
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こんにちは。ソプラノ歌手みやこです。

演奏するときに、暗譜をしますか?

できなくて苦しんでいる方、多いと思います。
できているつもりでも、本番になると何故か記憶が飛んでしまう。。。
なんてこともありませんか?
自分は記憶力もないし、忘れっぽいし、暗譜の才能がないのかもしれない。。
とにかく暗譜が苦手ゆえに人前で演奏するのが怖い。。
できる人はいるんだから自分は暗譜ができない病気なんじゃないか?
なんて、悩んでいる方もいるかもしれませんね。

私はコンサートの時は基本暗譜をしますが、いつも苦しんでいます。
大学ではピアノ専攻でしたが、なぜかピアノを弾くときは、
暗譜で苦しんだことはほとんどありませんでした。

暗譜できる、できないの違いはなんだろう?

暗譜ってそもそも必要なんでしょうか??

今日は暗譜の必要性とコツについて書いていきます。

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暗譜のメリットてなんだろう?

・表現の幅が広がる
・見栄えが良い
・演奏に集中できる
・譜めくりがいらない
・場所を選ばず演奏できる

表現の幅が広がる

賢く暗譜ができれば、暗譜の作業によって、曲の仕組みや構成をしっかり把握できるので、
楽譜から解放されることによって自分の表現を加えてゆくことができます。
楽譜を見ながらだと、どうしてもまずは楽譜の情報が脳に先に流れ込んできます。
楽譜を見ずに演奏すると、より自分がどう弾きたいか、曲がどのように流れるかを感じることができ、
創造性が増します。
聴いてくださる方とのコミニュケーションも取りやすくなりますし、
練習も楽しくなります。

見栄えが良い

これは楽器にもよるかもしれません。
音楽は芸術です。
見た目なんてどうでも良いこと、のように感じる人もいるかもしれませんが、
私はとても大切なことだと思っています。
人前で演奏するときは、やはり少しでも美しさなり、なんらかのこだわりを持って欲しいです。
つまり一般的に言う俳優さんやモデルさんのような美しさではなく、
自分が思う「美」を追求して欲しいと思うのです。
人に見られるから恥ずかしくないように、とか、失礼のないように、とかそう言うことではなく、
自分を「見せる」ことも表現のうち、すなわち演奏のうちです。
と、考えた時、せっかくこだわった衣装が譜面台に隠れて見えなかったり。。
楽譜が演奏者の表情を隠してしまったり。。
と言うのはとても残念です。
演奏者の視線が一点に集中してしまうのも、お客さんから見ると悲しいですよね。

演奏に集中できる

表現の幅が広がる、と言うセクションで書いたことと似ていますが、
こちらは本番において。
体一つで、あるいは楽器のみで演奏できると言うことは、
音だけに集中できると言うこと。
本番になっても、どんどんアイデアが溢れてくるような演奏は魅力的です。

譜めくりがいらない

これも大きいですね。
譜めくりは、意外に神経を使います。
2ページ分一緒にめくってしまったり、めくった勢いで譜面が飛んでいくなんて事故も!!

場所を選ばず演奏できる

これも案外大事なポイントです。
いきなり「何か弾いて!」なんて言われた時に、
「楽譜がないので。。。」
とお断りするのは悲しいですよね。
せっかく一生懸命練習して上手になった曲は、
いつでも披露できるようにしておきたいものです。

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暗譜のコツ

さぁ、いろいろメリットがある暗譜です。
諦めて楽譜を見るのが当たり前になっていた方も、ちょっとやる気になりましたか??
暗譜のコツを知ると、あなたの演奏能力自体がアップするかもしれません。

・曲に多角的に意味を持たせる
・曲を自分のものにしていく
・暗譜を始めるタイミング
・一度暗譜した曲を復活させる

曲に多角的に意味を持たせる

曲に対するイメージは、なんとなく持っている方が多いと思います。
それをどんどん具体化していきましょう。
人によってやり方は様々で良いです。

情景をフレーズに紐付けていく

曲を演奏しながら、景色やシーンを思い浮かべて定着させます。
ここの部分はエメラルドグリーン色の山間の静かな湖
ここはそのほとりの小さな家
これはその家の庭のリンゴの木でさえずっている小鳥
など、できるだけ具体的に。

ストーリーを作る

曲に合ったお話を自分なりに考えて、作ってしまうのもとても効果的です。
ストーリーといっても、別に誰かに公表するものではないので、
立派なお話を作らなくても大丈夫😆

分析する

これは1番最後に書きましたが、初級者、中級者にとっては少し難しいけれど、
実は1番大事なところなので、可能であればできる範囲でぜひ行ってみてください。
ここでは詳しく書きませんが、クラッシック音楽には数々の種類、形式があります。
さらに加えて、文章で言えば「文法」に当たり、音楽で言う「楽典」。
和音の分析をする「和声」。
そういったもので記憶を確固たるものにしてゆく方法もあります。
有名なものであれば、例えばベートーベンの交響曲第5番「運命」の
「ジャジャジャジャーン」
は、一つのモチーフになっていて、それが形を変えてたくさん出てきています。
どんなジャジャジャジャーンがいくつどのパートにあるか、
意識してぜひ聞いてみてください。
ほんの一例ですが、どんなに大きな規模のものでも、
作曲家は意図を持って工夫をして作品を作っているので、
それを分析して知ることによって、曲の意味が理解でき、記憶しやすくなります。

曲を自分のものにしていく

イメージや知識を持ったところで、次はそれをパーソナライズしてゆきます。
情景を思い浮かべていれば、
このフレーズのこれはあの雪山が青空に白い粉を舞わせているところ
ストーリーであれば
この和音は主人公が彼女にこう言われてショックを受けたところ
など、できるだけ具体的に、細かく。
上級者は、譜読みの時点からこれをどんどんやりながら練習してゆき、
シーンにあった音やフレージングをどんどん追求してゆきましょう。
初・中級者は、まずしっかりと譜を読み、
ある程度演奏できるようになってから行っても良いかも知れません。(理由は後ほど)

暗譜を始めるタイミング

先に少し触れましたが、暗譜を始めるタイミングは本当にほとそれぞれです。
プロでも譜読みの初期の段階から始める人もいれば、
譜を読み終わるまでは暗譜しないと言う人もいます。
こればかりはそれぞれやりやすいタイミングで始めるのが1番だとは思いますが、
私の意見を述べるとすれば、
譜を読む能力の備わっている、
演奏慣れしている上級者はどんどん譜読みの最初の段階からイメージを作り、
曲を自分のものにしてゆく作業を進めても良いのではないかと思っています。
初・中級者に関しては、しっかり譜を読み込み、
楽譜の中の強弱記号などを含むいろいろな作曲者の指示を表現できるようになってから、
イメージ作りをしてゆく方が良いと考えます。
そうでないと、どうしても、曲の根幹となる解釈が無視されてしまったり、
テクニックが曖昧になって、正確さが失われてしまう結果になりかねないからです。

一度暗譜した曲を復活させる

これが実はとても難しいので、あえて書こうと思います。
昔ポーランドの講習に行った時にご指導いただいた、カナダのリー・カムシン先生が
一度完成した曲を時間が経ってからもう一度弾こうと思ったら、1音1音譜読みから全てやり直すべき、
とおっしゃっていました。
でもそれは、理想ではあるけれども、ちょっと時間的にも、精神的にも厳しいかなと正直思います。
むしろ私としては、情景や、ストーリーを前のものを思い出すのではなく、
練習してテクニック的なところを復活させながら、新しいものにしてほしいな、と思います。
ピアノの巨匠ホロヴィッツが生前、
「同じ曲やプログラムを演奏しても、2度と同じ演奏をしたことはない。
同じ曲でツアーを回っていたとしても、一回一回曲の解釈を変えている。」
と言っていたと言います。
音楽は生き物なので、常に新しく、生き生きした表現を追求できることも、
音楽の素晴らしさだと思います。

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まとめ

色々書いてきました。いかがでしたか?
暗譜に挑戦してみる気になりましたか?
ここまで暗譜推奨みたいに書いてきましたが、必ずしもソロの演奏は暗譜しなければいけない、
とはもちろん思っていません。
暗譜が出来なくて演奏するのを諦めたり、わからなくて本番ぐちゃぐちゃになってしまうくらいなら、
楽譜をしっかり見て演奏する方がずっと良いと思います。
でもその場合も、決して手を抜かず、芸術的に素晴らしい演奏ができるように、
曲をしっかり自分のものにして欲しいな、と思います。
どんなレベルの方も同じです。
お子さんが発表会でチューリップを弾くのでも同じです!

しかし、私がピアノでは暗譜は全然大変じゃないのに、歌では苦労する理由、
今回記事を書いていてひらめきました。
ピアノは自由にストーリーを作ったり、情景を選定したり出来ますが、
歌は歌詞があるがゆえにそれが制限される。。。
そして歌詞も、日本語や英語ならすぐに覚えられるのに、
他の言語だとなかなか覚えられない。。。
これはつまり、具体的な情景や思いがちゃんと繋がるのに時間がかかるからですね。
英語もそうですが、あまり慣れていない外国語の歌詞を覚えるときは、
発音プラス意味を覚え、それに情景なり感情なりをのせなければいけないので、
もっと時間をかけないといけないな、と反省しきりです。

一緒に頑張りましょう!!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました♪