役作り オペラ「蝶々夫人」のタイトルロールの人格を考える。

 
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こんにちは。ソプラノ歌手のみやこです。

役を演じるに当たって大切な役作り。
オペラも演劇ですから、当然役者としての技術も必要です。

私はあるきっかけでイヴァナ・チャバックという
ハリウッドで活躍するアクティングコーチの存在を教えてもらって、
少し勉強をしたので、
そのメソッドをもとに蝶々夫人の役作りをどのように考えたかを
少しご紹介します。

チャバックテクニックの根幹「全体の目的」
物語において、その役の生き方を決める、1番重要な考え方に基づきます。

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蝶々夫人の役作り

以下のような事を考えながら想像力を働かせて人格形成していきます。
↓あくまで私の考えです。

蝶々夫人の望みとは、一体何だろう?

表面上は、アメリカの軍人、ピンカートンと家族を作り、幸せに暮らす事。
でも本当にそうだろうか?

ピンカートンへの愛は本物?

これもどこか、私はピンカートンという人そのものと
蝶々夫人の心の結びつきの弱さを考えると、疑わしいと思っている。
蝶々夫人は、ピンカートンが本気で蝶々を愛していない事に、
どこかで気づいていたのではないかとさえ思う。

蝶々夫人はそもそも、立派な家柄の裕福な武家の家の生まれだ。
父が罪を着せられ命を絶ち、
貧しくなってしまった家計を支える為に芸者になる。きっと蝶々夫人は、父を死に追いやった人間への憎しみを、
ずっと抱えて来たに違いない。

そして嫌々芸者をしなければならない日々。
恐らく身近な。。
もっと言えば日本人男性に対する嫌悪感から、
全く異種のアメリカから来たピンカートンに魅力を感じたのではないか。
さらに言えば、日本人男性の妻になんかなるものか!
という主張が結婚という結果に繋がった。
そんな風に思う。

蝶々夫人の本当の「望み」とは?

私は、「死」だと思っている。
きっと蝶々夫人は、立派に人生を成し遂げる為に、
ピンカートンと恋をして、その恋の終わりと共に命を絶ったのだと。

いや、むしろ命を断つ理由が必要だったのだと。

そんな風に考えると、私の中の謎が、するすると解け始めた。

海外では、この作品の蝶々夫人という女性の「強さ」が話題だが、

私は蝶々さんは、ごく普通の日本人の高校生くらいの女子だと思う。

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公演の写真ダイジェスト

いかがでしょう?
↑みやこはこんなふうに考えて蝶々夫人を演じました。

リハーサル音源になってしまいますが、「ある晴れた日に」
に乗せて本番の写真をまとめてみました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!