こんにちは。ソプラノ歌手みやこです。
日本歌曲の紹介です。
「鐘が鳴ります」
山田耕筰 作曲
北原白秋 作詞
山田耕筰と、北原白秋。
まさに、日本歌曲のゴールデンコンビです。
思いつくだけでも、
「赤とんぼ」「待ちぼうけ」「からたちの花」「ペチカ」「この道」
など、歌を習っていればもちろん、習っていなくても、何となく知っている!!
という名曲ばかり。
その中では少し、マイナーな方に入るでしょうか?
おそらく日本人なら誰でも情景が浮かぶ、とにかく美しく深みのある曲です。
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山田耕筰について
山田耕筰(やまだこうさく1886−1965)は日本の作曲家。指揮者。
クラッシック音楽を日本に広め、最初のオーケストラを日本に作った人です。
日本人で交響曲を初めて書いた人でもあります。
それにとどまらず、アメリカのカーネギーホールでの自作品の発表やドイツ、
ベルリンフィル管弦楽団、レニングラードフィルハーモニー管弦楽団を指揮するなど、
海外でも活躍した日本を代表する音楽家です。
私は1992年にロンドンに留学しましたが、ネットもスマホもない時代。
その時でさえ、情報を手に入れるのも、日本と繋がるのも、本当に大変でした。
語学も日本で学んでいたはずの英語力は全く使い物にならなくて衝撃を受けました。
山田耕筰は1930年。
何と明治時代にドイツのベルリン王立音楽アカデミーに3年間留学したというのですから、
当時の苦労も大変な物だったのではないかな、と想像します。
北原白秋について
北原白秋(きたはらはくしゅう1885−1942)日本の詩人、童謡作家、歌人。
何というか。。。
「宵待草」の作詞、竹久夢二の紹介の時にも思いましたが。。。
物を書く人というのはこんな経歴になっちゃうのか!?
というくらいドラマチックな人生!!
ご両親の経営する酒造が火事になったり。。破産したり。。。
しかも日本の明治時代にあって結婚離婚を繰り返し😅💦
恋した隣人女性が夫と別居中で訴えられて逮捕されたり。。。!?
なかなかの浮き沈みのある人生です。。
何にしても、山田耕筰と組んで童謡を次々に発表してくれたことは、
日本の音楽界に大きな功績を残しました!
「鐘が鳴ります」歌詞
鐘が鳴ります
かやの木山に
山は
寒空
遠茜
一つ星さえ
ちらつくものを
なぜに
ちらりとも
出て見えぬ
曲解説
ピアノの前奏から、
ボーン
という夕暮れのお寺の音が聞こえて、夜の暗さが忍び寄る雰囲気で始まります。
少し民謡風の歌が、夕暮れの寂しさを表現します。
一つ星だってチラつくのに
なぜちらりともあなたは姿を見せないのだろう。。。
という激情とも諦めともつかない複雑な思いを、終始長調で表現することで、
一層悲しみが滲み出ている感じがします。
奥の深い名曲です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。